比叡山宗教サミット37周年「世界平和祈りの集い」

日時:令和6年8月4日

場所:比叡山

比叡山宗教サミット37周年「世界平和祈りの集い」が、2024年8月4日(日)比叡山延暦寺に於いて、「平和の式典」(於 延暦寺会館)と「平和の祈り」(於 一隅を照らす会館前〈祈りの広場〉)の2部構成で開催されました。

「平和の式典」では、ペシャワール会PMS支援室室長・PMS総院長補佐 藤田千代子氏を講師に迎え、「平和の力を信じ ―中村先生の意思を継いで―」と題した講演が行われました。中村哲先生は、アフガニスタンの復興支援に尽力されていましたが、2019年ジャララバードで武装集団の銃撃により亡くなられました。藤田氏は、長年にわたり中村先生と活動をともにされ、その体験を当時の写真とともに熱意をもって語っていただきました。

宗祖伝教大師の「一隅を照らす」・「忘己利他」の御言葉の精神を、戦時下のアフガニスタンにおいてでさえも体現なさってこられたお話は大変興味深く、また非常に感銘を受けるものでした。

引き続いて行われた、「平和の祈り」では、比叡山メッセージ朗読のあと、諸宗教の代表者が特設のステージに上がり、天台仏教青年連盟代表   

 杉谷義恭が打ち鳴らす平和の鐘の音が響く中、参加者一同とともに世界平和を祈り黙祷を捧げました。そして、主催者代表として大樹孝啓座主猊下がご挨拶され、世界仏教徒連盟 パロップ・タイアリー会長並びにローマ教皇庁諸宗教対話省 ミゲル・アンヘル・アユソ・ギクソット長官から寄せられた平和のメッセージが披露され、式典が締めくくられました。

世界の諸宗教の代表者が一堂に帰し、世界平和のために真摯に祈りを捧げるこの式典が、日本仏教の母山である比叡山において、今後も末永く開かれていく。その一助となれる天台僧となれるよう日々の精進を怠ってはならないと、思いを新たにする非常に有意義な機会でした。