天台仏教青年中央研修会 祖師先徳大法会 天台仏教青年連盟特別記念報恩法要
日時:令和4年12月5日-6日
場所:比叡山延暦寺
令和4年12月5日、比叡山延暦寺に於いて、各教区からの69名の仏教青年会員が集い、『天台仏教青年中央研修会』が開催されました。普段なら年に一度行われる研修ですが、コロナ禍により3年ぶりの開催となります。
始めの移動研修では東塔の椿堂、並びに浄土院を参拝しました。椿堂は聖徳太子様が登叡した折に、その地に刺した椿の枝がやがて芽を出し、大きく育ったのを縁起とするお堂です。本年は聖徳太子様の一千四百年御遠忌に当たる為、御本尊の千住観世音菩薩坐像が特別公開されておりました。浄土院では、滅多に入堂出来ない拝殿の中へと侍真様自らご案内頂き、昨年仏教青年連盟が修繕・奉納した伝教大師様への仏膳と堂内の灯篭を拝見致しました。
参拝の後は『宗祖伝教大師のお教えを現代社会にどう生かすか』という演題で、天台宗参務社会部長の柴田真成師からご講義頂きました。講義の中で、今もなお部落差別・ハンセン病差別・子供への虐待などの人権侵害があることをご提示頂きました。私たち僧侶は伝教大師最澄様が遺された御教え、すなわち『ご遺戒』での後進者への思いやりの心、そして『山家学生式』での仏になりうる全ての人々を尊ぶ感謝の心。これらの精神であらゆる人権侵害に立ち向かう、最長様がお示し下さった道標を柴田師からご教授頂きました。
よく6日には東塔大講堂に於いて、『祖師先徳大法会 伝教大師一千二百年大遠忌 天台仏教青年連盟特別記念報恩法要』が厳修されました。平成24年から始まり、来年で結願となる祖師先徳大法会の一環として、全教区仏青代表者が集う報恩法要は、コロナ禍に苛まれた2年の延期を経ての悲願でした。前夜はリハーサルを行い、当日遂行された法要は、ご来賓の延暦寺執行、水尾寂芳師が述べられた「コロナ禍により断絶されつつあった伝法の大切さ」を実感させて頂きました。
また、「50年後、次の伝教大師一千二百五十年大遠忌は今ここに集った青年僧が繋いでゆく」という、天台宗宗務総長、阿部昌宏師のお言葉に奮起し、二日間に渡る諸行事は滞りなく幕を閉じました。

















